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[ 自動車・輸送機 ]
(2016/6/11 05:00)
三菱自動車やスズキの燃費試験不正問題を受け、国土交通省は10日、自動車の型式指定審査におけるメーカーの不正行為の再発防止を検討する作業部会を開き、中間とりまとめとして、データ測定時の抜き打ち検査実施を決めた。不正があった型式指定申請の却下や、不正したメーカーに対する審査の厳格化などを盛り込んだ。
不正行為の再発防止策では、メーカーが提出するデータに関し、測定時に抜き打ちで立ち会い検査し、データの妥当性を確認。データの疑義が生じた場合は審査を一時停止し、検証する。不正内容が判明した場合は公表し、当該型式指定申請を却下する。
不正したメーカーにはその後の審査を厳格化する。三菱自とスズキに関しては今後3年間、不正があった走行抵抗値の全測定データを立ち会いで確認する。
型式指定後の対応については、工場の生産ラインから実車の抜き取り検査を行う。型式指定後に不正が判明した場合、罰則などの措置は今後の検討課題として7月中に結論を出す。道路運送車両法の改正などを検討する。
10日の閣議後会見で石井啓一国交相は、8日に自社の再発防止策などを追加報告したスズキについて「スズキが一定の整理をしたものと認識する」と述べた。国交省として今後の取り組みを注視するとともに、一部走行試験の実施で報告内容を検証する。また、石井国交相は「今後スズキの製造する自動車の型式指定に関する審査を厳格化する」と明言した。
(2016/6/11 05:00)