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[ エレクトロニクス ]
(2017/1/9 05:00)
日本航空電子工業は2017年夏をめどに車載向け曲面タッチパネルの量産を始める。光が反射しても見やすい高感度のパネル用フィルムセンサーを開発、すでに大手自動車メーカーから受注した。昭島事業所(東京都昭島市)で生産する。既存製品のラインアップも拡充。これらの新製品投入などでパネル事業の売上高を20年度までに15年度比約20%増の100億円に引き上げる方針だ。
車載用静電タッチパネルは同社のパネル事業の主力製品で、世界トップシェアを誇る。近年、車載用パネルは扱う情報量が増え、大型化が進んでいる。自動車の平面部分はそれほど多くなく、パネルの大型化には曲面化が必須になる。
競合他社も大型化の対応を進めているが、さまざまな角度から見た場合の視認性の低下や光で反射して見えないなどの課題があった。日本航空電子は酸化インジウムスズ(ITO)を使わない高感度のフィルムセンサーを開発。17年夏までにフィルムセンサーの生産体制を整え、同センサーを用いた車載用曲面タッチパネルの量産を始める。
車載用タッチパネルは後部座席をはじめ、これまでとは異なる場所に設置され、1台当たりの採用数が増えている。同社は後部座席周辺やドアなど設置場所に合わせて、違和感のないデザインを提案していく。
曲面化と並行して既存製品のラインアップも、2倍に増やす。17年3月までに制御回路を付けない安価なタイプや全面透明タイプなどを加える計画だ。
(2017/1/9 05:00)