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(2017/9/19 05:00)
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■解説:iPhone Xへ寄せる、日系部品メーカーの期待度(9/14)
【甘そうに見える毒リンゴに注意】
iPhoneは販売台数がケタ違いに大きいため、そこへの部品や部材の採用でサプライヤーの業績が大きく左右されるのも確か。例えば英ウェールズに本社を置くウエハーメーカーのIQE。ブルームバーグの報道によれば、今年に入って英ロンドン証券取引所の新興企業向け市場(AIM)での株価が300%以上も伸びた。
理由は最上位機種であるiPhone Xの3次元顔認証センサーにウエハーを供給すると見られているため。上昇を続けていた同社の株価は12日のアップルの新製品発表後いったんは落ち着いたが、アナリストによると2016年の売上高1億3300万ポンドのうち約200万ポンド(約3億円)と推定されるアップル関連ビジネスが、19年までには3800万ポンド(約57億円)に急拡大するとみている。
逆の例もある。半導体の英イマジネーション・テクノロジーズはアップル向けに供与していた画像処理チップ(GPU)のライセンスを2年以内に停止すると通告された。実際、今回発表のiPhone 8/8 Plus/Xに搭載されたマイクロプロセッサー「A11バイオニック」でも、6コアあるうち3コアにアップル自社開発のGPUを搭載している。イマジネーションは売上高の約半分をアップル向けが占め、4月初めの報道を受けて株価が暴落。身売りを模索する事態に陥っている。
日本でも発注を打ち切られて倒産したり、業績が悪化した会社は、かつてのシャープを含めていくつもある。iPhone向けのビジネスは非常に美味しそうに見えるが、アップルと付き合うのであれば、毒リンゴを食らう気構えで注意を怠らないことが肝要だ。
(2017/9/19 05:00)