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[ 科学技術・大学 ]
(2018/1/22 05:00)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2019年度にも高さ5キロメートル程度に到達する再使用ロケット実験機の離着陸飛行実験を行う。機体を垂直に立てエンジンを逆噴射しながらの着陸や、ロケットを水平にし空気抵抗を利用して減速した後、着陸直前に姿勢を垂直にしてエンジンを噴射し着陸するなどの試験を行う予定だ。知見を将来の再使用ロケットの開発につなげる。実用化すれば打ち上げ費用を大幅に抑えられる。
JAXA宇宙科学研究所の野中聡准教授らが中心になって進める。まずエンジンやタンク、配管などを含む高さ約5メートルの推進系構造物を組み立てて、4月以降に能代ロケット実験場(秋田県能代市)で地上燃焼試験を実施する。東京流研(東京都渋谷区)が特許を持つハニカム構造を利用した部品を推進系を支える部位に使った。
18年度中には再使用ロケット実験機による高さ100メートルへの飛行実証を行う。垂直離着陸のためのエンジン制御や飛行中の姿勢制御の動作確認、着陸点への誘導などの技術を実証する予定。
高頻度で大量の宇宙輸送を実現するため、再使用ロケットの開発には世界中が注目する。宇宙ベンチャーの米スペースXはロケットの再使用により、輸送コストが最大30%抑制できるとしている。
(2018/1/22 05:00)