[ その他 ]
(2016/9/27 05:00)
■ランキング・ベスト10(9/19~9/25)
1位 【電子版】米ヤフー、5億人以上のユーザー情報盗まれる-2014年に
2位 コマツ、5000工程で生産改善−協力会社含め、工場をIoT化
3位 JAXA、航空機開発を高速化−空気抵抗の解析速度20倍に
4位 米国ホンダ、“1日5台”の新型「NSX」生産担う−生産責任者が語る作り込みと狙い
5位 ルネサス・東芝など7社、災害時の半導体生産で連携
6位 日立・NEC・三菱電など電機大手、基礎研究で外部連携−IoT・AI技術深耕
7位 ニュース拡大鏡/三菱ふそう、電気トラックを来年後半から日米欧で販売
8位 革新の系譜・日本の科学技術力/ネオジム磁石−EV・ロボの実用化に貢献
9位 一眼レフに迫るミラーレスカメラ、先進技術で市場活性化
10位 日本人ノーベル賞有力候補、本庶氏(京大客員教授)ら3人−トムソン・ロイター予想
■解説:欧州の金属3Dプリンター2社買収−GEの狙いと本気度
金属3Dプリンター業界にとって、GEが合計14億ドルを投じ、欧州の装置メーカー2社を買収する意義は大きい。「世界をリードするデジタル事業会社になるという我々の戦略を加速する」とジェフリー・イメルトCEOは2社の買収の狙いを述べ、2020年までに3Dプリンティングを10億ドル規模の事業に育成するという。
以前からGEは金属3Dプリンターを積極的に活用していく方針を打ち出し、航空機用ジェットエンジンの燃料ノズルなどの製造に活用している。欧エアバスも含めて航空機産業が3Dプリンターに着目するのは、航空機部品のデザインが複雑なことから、積層造形により部品点数の削減や軽量化につなげやすいとみられるためだ。切削加工に比べて材料が無駄にならず、在庫をあまり持たずに需要に応じて部品を製造できる利点もある。GEの目指すIoT(モノのインターネット)モノづくりを実現する製造用端末が金属3Dプリンターという位置づけであるわけだ。
GEが先導するインダストリアル・インターネットに日本の大手メーカーが高い関心を示したように、IoTやデジタルモノづくりで先行するGEの動きは、いわば産業界のロールモデル。ほかのメーカーが同社の動きを追うことで、金属積層造形の需要底上げにもつながっていくだろう。それに伴い、金属3Dプリンターメーカーを対象にしたM&Aが相次ぐ可能性もある。
(2016/9/27 05:00)