[ ロボット ]
(2017/8/17 15:00)
日本の産学合同チーム「HAKUTO(ハクト)」を含め世界から5チームが参加する世界初の民間月面探査レース「グーグル・ルナXプライズ」(GLXP)の期限が、18年3月末までのミッション終了に変更となった。主催者であるXプライズ財団とスポンサーのグーグルが16日明らかにしたもので、併せて合計賞金475万ドル(約5億2000万円)の新たな二つの「中間賞」の授与も発表した。
これまでは17年12月末までに無人探査機を月に打ち上げることが受賞条件とされていた。ただ、参加者の中にはロケットなどの関係で、12月末までの探査機打ち上げが微妙なチームがあるとされる。今回の変更で事実上、期限が先延ばしされ、打ち上げ期間に若干の余裕ができることになる。
一方、ボーナス賞となる新しい中間賞では、探査機を積んだ着陸船が月の周りを1周するか月面に直接下降アプローチを取った場合に175万ドル、着陸船が月面に軟着陸したことを証明するデータを送信した場合に300万ドルがそれぞれ贈られる。二つの中間賞は、来年3月末までにミッションを達成したすべてのチームに対して均等に配分される。過去には15年1月に、総額525万ドルの中間賞が各チームの開発技術に対して与えられている。
GLXPは、無人探査機を月面に着陸させ、着陸地点から500メートル以上走行し、高解像度の画像や動画、データを地球に送信することを競うコンテスト。来年3月末までに一番早く達成した優勝チームに賞金として2000万ドル、2番目の準優勝チームに500万ドルが授与される。現在のところ、参加予定のチームは探査機の「SORATO(ソラト)」で臨む日本のHAKUTOのほか、同じ月着陸船に相乗りするチーム・インダス(インド)、それにスペースIL(イスラエル)、ムーン・エクスプレス(米国)、シナジー・ムーン(国際チーム)の5つ。
(2017/8/17 15:00)