[ ICT ]
(2017/9/12 17:00)
アリババ対抗、AI「アレクサ」人材も
(ブルームバーグ)米アマゾン・ドット・コムは世界最大のオンライン・ショッピング市場である中国でアリババ・グループ・ホールディングから一定のシェアを取り戻すための体制作りとして、同国内でインターネットのソフトウエア・エンジニアからAI(人工知能)アシスタント「アレクサ」のデザイナーに及ぶ職種の人材を数百人規模で採用しようとしている。
アマゾンは中国勤務のポジションとして同社求人サイトに約400件、リンクトインには900件余りを掲載している。コンテンツの獲得や管理を担う幹部クラスや、販売事業者向け融資サービスとして立ち上げた「レンディングプログラム」事業を拡大するためのリーダー、アリババが運営する「Tモール」の店舗責任者などが含まれる。
さらに、中国ではアマゾンのスピーカー「エコー」は販売されていないものの、エコーの頭脳である「アレクサ」を第三者製の製品に搭載できるようにするためのハードウエア・エンジニアの採用も進めている。
アマゾンは中国の消費者向けに海外の商品を販売し、同国内にクラウド・コンピューティングの顧客も持つが、アリババやJDドットコム(京東)が支配する中国の電子商取引市場では、ごく小さな存在に甘んじてきた。
アイリサーチを引用した中国工商銀行(ICBC)のリポートによると、中国でのアマゾンの市場シェアは競争激化に伴って縮小傾向。2015年は中国のオンライン総取引額のわずかに1.1%を占めるのみで、16年には0.8%に低下した。
(2017/9/12 17:00)