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[ 科学技術・大学 ]
(2017/10/6 05:00)
【名古屋】基礎生物学研究所の川出健介特任准教授らは、植物細胞の大きさを決める「核内倍加」という現象がサイコロゲームのようにランダムに起きていることを突き止めた。モデル植物のシロイヌナズナの葉の表皮細胞での核内倍加は、各細胞で平均1・12回ランダムに起きる「ポアソン過程」と呼ばれる確率論的なプロセスだと分かった。核内倍加を生かして有用な農作物を育てる戦略立案につながる。
表皮細胞は核内倍加が起こる度、面積が1・5倍大きくなる独自の成長促進法を持つ。ランダムな核内倍加と独自の成長促進法を組み合わせ、表皮細胞1000個でモデル計算した結果、実際の細胞での大きさのばらつきを再現できた。核内倍加が増える変異株でもサイコロの調節で再現できた。
細胞の大きさは無作為に核内倍加が起き、一定割合で成長促進されてばらつく。
今回の研究成果は科学誌プロス・ワンに掲載された。
(2017/10/6 05:00)