[ ロボット ]
(2017/10/27 05:00)
ATOUN(アトウン、奈良市、藤本弘道社長、0742・71・1878)は、手のひらサイズのモーター制御基板「シカセンベイ」を開発した。ロボットシステムの小型化に貢献する。モーターを制御する際に使うドライバーの基板は通常、弁当箱大の大きさになり小型化が課題だった。年末からアトウンの重量物搬送用アシストスーツなどに搭載し、外販も行う。
シカセンベイは設計の工夫で小型化した。各種センサー類とも接続でき、温度センサーと接続すればモーターの温度変化で動きを抑えて負荷を低減することもできる。ロボットで使うサーボモーターの数を最大15軸まで増やしても制御でき、センサー類も追加できるようにした。
アトウンの重量物搬送用アシストスーツ「KOMA(コマ)」は10個以上のモーターを搭載しており、制御関連の装置が畳2枚分ほどになっていた。また、装置を離れた場所に置くためコマ本体とつなぐケーブルも40キログラムほどの重量になり、アシストスーツの小型軽量化の妨げとなっていた。
シカセンベイを使うとモーターと同じ位置に基板を装着できるようになり、ケーブルの大部分が不要になる。モーターの追加も容易で、コマにアームを装着して搬送する荷物を自動で拾う、といった機能を加えるといったことも比較的簡単にできるようになる。
同社はパナソニック発のベンチャー企業。2015年秋に腰用アシストスーツの販売を開始した。17年4月1日に社名をアクティブリンクから現社名に変更した。
(2017/10/27 05:00)