[ ICT ]
(2017/11/30 12:30)
更新プログラムの配布開始
(ブルームバーグ)米アップルは29日、コンピューターの「Mac(マック)」の最新基本ソフト(OS)でセキュリティー上重大な欠陥が前日発覚したのを受け、修正プログラムを配布した。この欠陥のためにパスワードなしでもログインできたため、ユーザーの個人データが危険にさらされる恐れがあった。同社は開発プロセスを見直していることも明らかにした。
この問題は9月にリリースされたノート型とデスクトップ型コンピューター用の「macOS・ハイ・シエラ」で発見されており、ユーザー名に「root(ルート)」と入力すれば、パスワードを入れなくても端末にログインできた。このため誰でもMacのファイルシステムに無制限にアクセス可能となり、個人文書が流出する恐れがあった。ユーザーの1人はルートのログインをリモートで利用してコンピューターにアクセスできたと報告した。
アップルのソフトウエアは一般に、マイクロソフト製OS「ウィンドウズ」よりもハッキングや悪意あるソフトウエアへの感染に遭いにくいと受け止められているだけに、今回の欠陥発覚はまれな事例で、厄介な問題となる可能性もある。
アップルは29日に同OSのセキュリティー更新プログラムをリリースした。アップストアからダウンロードでき、同日中にmacOS・ハイ・シエラの最新版(10.13.1)を搭載する全てのシステムで自動更新される。
(2017/11/30 12:30)