[ 政治・経済 ]
(2018/1/11 12:30)
【ワシントン時事】ロイター通信によると、カナダ政府当局者は10日、トランプ米大統領が北米自由貿易協定(NAFTA)離脱を表明するとの確信を強めていると語った。今月下旬に開く再交渉の第6回会合に合わせ、トランプ氏が表明するとみているという。
トランプ氏は1994年に発効したNAFTAの見直しを要求。米政権は自国製自動車部品の使用拡大などの提案が通らなければ、協定を離脱する構えを示した。結果次第では、北米広域に拠点を展開する日本の自動車メーカーは事業戦略の抜本的な見直しを迫られる。
ロイターによると、カナダ政府当局者はトランプ氏が離脱表明しても「交渉戦術」であり、米議会が承認するか疑わしいと指摘。カナダは再交渉の継続を試みると説明した。一方、メキシコ政府当局者は米国が離脱表明すれば、再交渉を打ち切ると語った。
米国とカナダ、メキシコは23~28日にカナダ・モントリオールで第6回会合を開く。30日にはトランプ氏が一般教書演説を実施する。
報道に先立ち、米商工会議所のドナヒュー会頭は10日午前、年頭講演で「NAFTA離脱は致命的な誤りになる」と懸念を表明した。
(2018/1/11 12:30)