[ 人物 ]
(2018/2/19 05:00)
感覚的な部分に“手応え”
アドバンテストの内田智子さん(23)はCADを使い、半導体検査に使う治具の設計を手がけている。作業にはスピードと正確性が求められるが、設計開発に携われるのがやりがいだ。仕事を通して「(不備がありそうな点など)感覚的な部分が分かるようになった」と手応えを感じている。
早く、正確に、ミスなく
2015年に沼津工業高等専門学校からアドバンテストに入社しました。当初は半導体製造装置業界について何も分かりませんでしたが、設計開発に携わる仕事がしたくて志望しました。設備保守や生産管理職の募集は多かったのですが、設計開発の募集は珍しかったです。高専で学んだ製図や機械工学の基礎を業務に生かしています。
中学生の頃、父が岡山県にある津山高専のOBだと知り、高専に興味を持ちました。モノづくりがしたかったので、短期間で大学と同じ内容を勉強できる高専を選びました。当時はリーマン・ショックで景気が低迷していた頃。沼津高専の就職率が高かったことも、進学を決めた理由になりました。
現在の仕事は、半導体検査に使う治具「チェンジ・キット」の設計です。チェンジ・キットは半導体の品種の数だけ必要になるため、一つひとつ大きさや形が異なります。一つの設計にかけられる時間は約1週間と短いため「早く、正確に、ミスなく」作業することを心がけています。
仕事のストレスは週末に気分転換して発散します。中学と高専では吹奏楽部でティンパニやシンバルなどを担当していたのですが、今も地域のオーケストラに所属し活動しています。今後の目標は、先輩をサポートできるようになることと、自分で新しいモノを考えて設計できるようになることです。また、母も働いていたので、私も将来結婚してからも働き続けたいと思っています。
(文=福沢尚季、写真=編集委員・木本直行)
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◇アドバンテスト群馬R&DセンタDH事業本部DH機構設計部CK課
(2018/2/19 05:00)