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[ 商社・流通・サービス ]
(2018/5/26 08:00)
熊本県上空を飛行中だった日本航空632便ボーイング767型機の左エンジンに不具合が発生し、金属片が落下したトラブルで、国土交通省熊本空港事務所は25日、同県益城町で98個の金属片を回収したと発表した。大半は同機から落下したものとみられ、病院の窓ガラスが損傷するなど5カ所で被害が確認されたという。
国交省によると、エンジン内にあるタービンの最後部などが破損していた。運輸安全委員会から派遣された木曽豊彦航空事故調査官は同日の調査後、「左エンジン後方の広範囲に擦過痕が確認された。前方が破損し、二次的に後部が損傷した可能性がある」と話した。
日航によると、破損が確認されたタービンは通常、運航前に目視で点検が行われており、完全に分解点検したのは2015年11月だった。日航は保有する同型機35機の状況を確認するため、運航の合間にタービンを順次、内視鏡で検査する。
日航は同日、被害を受けた住宅などを訪問して謝罪。熊本市内で記者会見した阿部孝博空港本部長は「補償に関して速やかに対応し、再発防止に努める」と陳謝した。
羽田空港に向かう予定だった632便は熊本空港を離陸後の24日午後3時55分ごろ、左エンジンで振動が起きたり、排気温度が上昇したりしたため、引き返した。乗員乗客217人にけがはなかったが、タービンの一部とみられる金属片が多数落下。国交省は、事故につながる恐れがある重大インシデントに該当すると認定した。(時事)
(2018/5/26 08:00)