[ 政治・経済 ]
(2018/12/6 16:00)
【北京=時事】6日付の中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版は、2人の軍事専門家が「2025年ごろに中国初の原子力空母が進水する」という見解を示したと伝えた。2人は中国が30~35年に計5、6隻の空母を保有し、うち2隻が原子力空母になると予測した。
中国は、旧ソ連製の船体を改修した初の空母「遼寧」と、来年にも就役する見通しの初の国産空母の計2隻を現在保有している。いずれも動力は通常型で、3隻目については国営新華社通信が先月25日に「建造中」と初めて報じた。3隻目の空母や将来の空母建造計画に関し、中国軍や国防省は明らかにしていない。
空母は保守点検を定期的に行わなければならず、米国のように空母を中心に駆逐艦や潜水艦などで構成する空母打撃群を常時運用するには3隻の空母を保有する必要があるとされる。専門家の見方通りであれば、中国は30年代に原子力空母を軸として二つの空母打撃群の常時運用実現を目指していることになる。
習近平指導部は海洋権益の拡張と国威発揚のために空母建造を急いできた。ただ、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは先月、トランプ米政権との関係が悪化する中、米国をこれ以上刺激することを避けるため、4隻目の空母建造が延期されたと報じている。
(2018/12/6 16:00)