[ オピニオン ]
(2019/1/10 05:00)
アサヒ飲料が販売する乳酸菌飲料「カルピス」が誕生して2019年で100年を迎える。現在はペットボトル入りの「カルピスウォーター」や「濃いめのカルピス」といった商品がラインアップの中心。この白くて、甘い飲み物を、いつの間にか口にしなくなってずいぶん経つ。
筆者のような中高年にとってカルピスは水玉の包装紙にくるまれた瓶入りの希釈用飲料のイメージ。子どもの頃はお中元の定番で、夏に配達されるのを心待ちにしていた。常に母親の管理下に置かれ、つくってもらう時は濃い味になるように母親におねだりした。
カルピスが生まれたのは遡ること1919年よりさらに前のこと。僧侶出身の実業家の三島海雲がモンゴルで体調を崩した時に現地の発酵乳を飲み元気を取り戻した。この不思議な力を日本に伝えたいという思いからカルピスをつくったという。
誕生から100年も経過し、曲折はあったものの、いまだに売れ続けているというから驚きだ。
“甘くて子どもの飲み物”と口にしなくなったが、不摂生であちこちガタのきた身体に元気を取り戻せるかもしれないと不思議な力にあやかりたくもなる。19年はキャッチフレーズ「カラダにピース」でありたいと願う。
(2019/1/10 05:00)