[ ICT ]
(2019/7/1 05:00)
エンティティー・リストに残る「恩赦ではない」
ホワイトハウスのクドロー米国家経済会議(NEC)委員長は6月30日、トランプ大統領が中国との貿易交渉再開合意の一環として華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置を緩和し、同社への米製品売却の一部再開を認める考えを示したことについて、「恩赦」ではないとの認識を示した。
クドロー氏はFOXニュース・サンデーとのインタビューで、トランプ大統領と中国の習近平国家主席が貿易交渉の再開を決めたことは「非常に大きな合意」だと発言。ただ、包括的な通商合意成立の確固たる公約や日程は存在しないとし、5月初めに交渉が暗礁に乗り上げる原因となった問題に対して、中国はなお対処する必要があると指摘した。「これが米中協議の極めて重要なポイントだ。どれだけ時間がかかったとしても、予測不可能だ」と述べた。
その上でクドロー氏は交渉が滞る前に言われていた、米中貿易交渉は90%は合意に至ったという文言を繰り返し、残る10%が最も難しい部分だと話した。
一方、シューマー民主党上院院内総務は6月29日、ファーウェイへの禁輸装置を緩和すれば、米企業に有利な通商合意に中国を同意させる交渉材料が減ることになると批判した。
クドロー氏は「これは恩赦ではない」とした上で、国家安全保障を巡る米議員の懸念を大統領は共有し、「上院議員ら」と会ってこの問題を議論する計画だとコメント。「ファーウェイはいわゆるエンティティー・リストに残り、厳しい輸出管理が適用される」と付け加えた。
他の国々からも広く入手可能で、国家安全保障上の懸念を生じさせない品目を中心に、「何らかの一時的許可」を米商務省が供与することになるだろうとの見通しをクドロー氏は示した。(ブルームバーグ)
(2019/7/1 05:00)