[ オピニオン ]
(2019/8/5 05:00)
今や、すっかり見かけなくなった公衆電話。利用者が少ない、設置のための維持費がかかるなどの理由で撤去が進んでいる。スマートフォンがこれだけ普及すれば、もはや日常の連絡手段としての役割は終えたように思う。
すでにコミュニケーションの手段は、SNS(会員制交流サイト)が当たり前。公衆電話のかけ方を知らない子どもは少なくないという。
姿を消しつつある中で、新しく生まれ変わった公衆電話もある。自動車に乗ったまま利用できる愛知県日進市の「ドライブスルー公衆電話」が、約30年ぶりにリニューアルされた。受話器のコードは通常の2倍の長さ。夜間でも利用しやすいように発光ダイオード(LED)ソーラー外灯を設置した。
緊急時に備え、公衆電話は一定範囲で設置が義務づけられている。災害時でも、公衆電話はつながりやすい。ドライブスルー公衆電話では、リニューアルに合わせ、災害用伝言ダイヤルの操作方法を掲示し、認知度向上を図っている。
NTT東日本、西日本とも、ホームページで公衆電話の設置場所を検索できる。緊急時に備えて避難場所の確認と同様、公衆電話の設置場所を把握しておいて損はない。時代遅れと切り捨てるのは早計だ。
(2019/8/5 05:00)