[ オピニオン ]
(2019/8/12 05:00)
かつてデトロイト、パリ、ジュネーブ、フランクフルトと並び世界5大モーターショーに数えられた東京モーターショー(TMS)の存在意義が問われている。10月24日に開幕する第46回TMSでは、BMWやフォルクスワーゲンなど、ドイツメーカーの出展が大幅に減る事態となっている。
以前から不参加の米国やイタリアの大手に続き、日本で人気の高いドイツ勢の不在は集客にも影響しそうだ。転換期を迎えているのは、東京だけではない。
新年初のモーターショーとして1月に開催していた北米国際自動車ショー(通称デトロイトショー)は2020年から6月開催となる。真冬から初夏に変更することで屋外コンサートなどを併催し、集客を増やす狙いという。
業界では別の理由もささやかれる。「ここ数年は同時期にラスベガスで開催される『CES』に自動車関連の出展者も客も取られていた」。
近年、東京に代わり脚光を浴びているのは中国の自動車ショー。次に台頭するのはインドか。今回のTMSは「OPEN FUTURE」がテーマ。市場の成熟はいかんともしがたいが、ここはホストでもある日本メーカーが底力を見せ、日本車の魅力と明るいクルマの未来を世界へ発信してほしい。
(2019/8/12 05:00)