[ オピニオン ]
(2019/8/16 05:00)
「手足口病」という感染症は、ビジネスマンでも子育て世代ならご存じだろうと思う。大人には関係ないと高をくくっていたら、保育園児からうつされてしまった。素手でおむつの交換をしたのがいけなかったようだ。
高熱と鈍い頭痛が1日続いたと思ったら、翌日には手のひらと足の裏に発疹ができた。何に触れても激痛が伴う。掃除・洗濯など日頃、分担している家事はもちろん、歩いたりパソコンを打ったり、ペンを持つことさえ辛かった。他の体験談を聞くと、口の中に発疹ができれば食事すら困難になるという。そうならなかったのが、せめてもの救いだった。
発疹が収まると「生まれ変わるのでは」と錯覚するぐらい、派手に手足の皮がむけていった。人前ではつい、手を隠してしまうほどだった。
発疹があった時は、茶わんを持つ、服を着替えるといった何げない動作の一つ一つが困難で、家族の助けを必要とした。病気になると日々の当たり前が当たり前でなくなる。感染症は侮れないと改めて感じた。
8月は夏休みや帰省で、親戚らの子どもと触れ合う機会も多くなりがち。手足口病に限るまい。手洗いの励行やタオルの共用を避けるなど、子どもも大人も感染症対策を心がけたい。
(2019/8/16 05:00)