[ 政治・経済 ]
(2019/8/17 05:00)
トランプ米大統領はグリーンランドの購入に繰り返し関心を示している。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が15日、内部のやり取りに詳しい複数の関係者を引用して報じた。
同紙によると、トランプ大統領は会合や夕食の際や何気ない会話の中でこの考えについてアドバイザーに質問しており、関係者2人によれば、大統領顧問にこの構想の検討を指示しているという。ただWSJ紙は、たとえそうした取り組みが真剣だとしても、米国がデンマークの自治領であるグリーンランドをどうやって取得するかについては不明だとしている。
ホワイトハウスと米国務省はコメントを求める同紙の要請に回答していない。(ブルームバーグ)
デンマーク「正気じゃない」
トランプ米大統領がグリーンランドを買いたがっていると報じられたことを受け、この世界最大の島を自治領とするデンマークからは、冗談なのか本気なのか分からず戸惑う声やあきれる発言が出た。もちろん売るつもりはない。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じたトランプ大統領のグリーンランドへの関心はデンマーク人を当惑させ、野党党首のラスムセン前首相は「エープリルフールの冗談に違いない」と発言。もう1人の野党メンバーは、トランプ氏は「正気じゃない」とコメント。一方、与党陣営からは「最悪のアイデア」だと憤慨する声が寄せられた。
しかし、WSJ紙が事情に詳しい関係者の話を基に報じたところによると、トランプ氏はグリーンランド購入への関心をこれまでに繰り返し表明。ホワイトハウスの顧問にこのアイデアを深く検討することまで求めたという。
トランプ氏は9月2、3両日にデンマークを公式訪問し、フレデリクセン首相やマルグレーテ女王と対面する。WSJによると、ホワイトハウスも米国務省もコメント要請に応じなかった。(ブルームバーグ)
(2019/8/17 05:00)