[ オピニオン ]
(2019/8/27 05:00)
ラグビーワールドカップが開催される小笠山総合運動公園エコパスタジアム(静岡県袋井市)で、きょうから、もう一つの熱い戦いが繰り広げられる。「学生フォーミュラ日本大会」(自動車技術会主催)。
学生が自ら小型フォーミュラスタイルの車両を設計、製作し、コースを実際に走行して車両性能を実証する教育競技会だ。アジアを中心に海外チームの参加も増え、今大会も会場収容力いっぱいの98チームが臨む。
学生らは実際の車両製作を通じて、モノづくりの楽しさや厳しさ、奥深さを実感する。電気自動車(EV)クラスの参加が過去最多になるなど、時代背景も反映している。若者のクルマ離れが言われて久しいが、ここは「別世界」。
同大会に注目するスポンサー企業も増えている。スポンサーが倍増した前大会は、自社製品などを展示したテントが会場にびっしり並んだ。今大会は2割増で場所の確保さえ難しいという。
3年前からスポンサーを務める自動車部品メーカーは「車への興味と知識がある良い人材にピンポイントで接触できる絶好の機会」と狙いを語る。学生にとっては自己能力を高める舞台、企業にとっては将来を担う有能な人材発掘の場として、大会の盛り上がりを期待したい。
(2019/8/27 05:00)