(2019/10/3 05:00)
2年に1度の木工機械の展示会「日本木工機械展 ウッドエコテック2019」がきょう、名古屋市港区のポートメッセなごやで開幕する。今回は1045小間と、12年ぶりに1000小間の大台に乗せた。
リーマン・ショック後の09年は521小間と半減。その後、小間数は13年に700台、17年に800台と規模を回復した。主催する日本木工機械工業会の井上嗣夫実行委員長によれば「工業会の存続をかけて会員同士が声をかけあい、新技術をPRする場を盛り上げてきた」成果が出た。
ピークの1991年に1100億円以上あった日本の木工機械の生産額は、2018年に4分の1にまで縮小した。住宅着工件数の減少に加え、家具工場の海外移転が進んだためだ。
国内市場の縮小に合わせて、業界の規模自体が縮む構造はさびしい。90年代に木工機械業界の10倍の生産額があった工作機械業界は、その後も技術革新と海外市場開拓をテコに規模を拡大している。
近年は国産材活用に向けた国の支援もあり、木工機械の需要は堅調に推移しているという。欧州のように直交集成材(CLT)を使った高層建築も、いずれ登場するかもしれない。木機展では国内市場を掘り起こす新技術に着目したい。
(2019/10/3 05:00)