(2019/10/21 05:00)
山形県の北東部に位置する尾花沢市。寒暖の差が大きな土地で、そばの名産地として知られている。10月に入り、新そばの季節が訪れた。原種「最上早生(もがみわせ)」を使ったそばが今年も味わえるのは楽しみだ。
尾花沢には大正ロマンが漂う「銀山温泉」が全国区で知られている。近年は海外からの観光客でにぎわう。しかし“尾花沢”自体の知名度はまだまだ伸びる余地がある。そこで隣県へのアプローチに熱を入れる。
人と人をつなぐモノづくり―。今月、同市は宮城県大崎市で企業セミナーを開いた。大手メーカーなどが立地する仙台北部地域の企業群とつながりを深めるのが狙いだ。同市での開催は今年で3回目。宮城側からは約20社が参加した。
仙台北部地域と尾花沢は近い。仙台北部中核工業団地まで車で約1時間。回を重ね、宮城側との取引実績も増えつつあるという。金型関連など、山形のモノづくり力に期待が寄せられている。
市の規模では東北で最も人口が少ない尾花沢市。市が企業セミナーを継続していくことは大きな挑戦でもある。26日には、市制施行60周年の記念式典を開き、新そばを振る舞うイベントもある。まずはそばから尾花沢の魅力に触れてみるのはいかがだろうか。
(2019/10/21 05:00)