(2019/11/6 05:00)
東京都が「TOKYO Data Highway」と名付けた基本戦略の策定を進めている。第5世代通信(5G)の整備を一気に進める構想だ。
1964年の東京五輪は新幹線や首都高速、地下鉄などの“道”を残した。「2020年大会では電波の道を生み出し、世界の都市間競争に勝ちたい」と知事の小池百合子さん。
そのために都有施設やバス停をアンテナ基地局に開放し、利用手続きを簡素化する。都庁のある西新宿などを重点エリアとして整備。5Gを活用した住民サービスを都が自ら立ち上げる。9月にヤフーの社長・会長から副知事に転じた宮坂学さんが担当する。
インフラ整備の支援は通信会社も大歓迎だし、欧米や中国に比べて5Gのスタートで後れを取っている日本としては都の奮起への期待は大きい。ただ都が自ら展開する住民サービスの具体像となると「いろいろ考えていますが、もう少し詰めてから…」と歯切れが悪い。
聞けば都のIT部門の職員は67人で、全職員の0・2%に過ぎない。7%に達するシンガポールなどに比べてケタ違いに少ない。あまりにお寒い状況に「民間登用も含めて人材確保の枠を設けます」とか。我と思わん方は、就職のチャンスですぞ。
(2019/11/6 05:00)