(2019/11/14 05:00)
冬物衣類は毛糸のセーターや羽毛のダウンなど、分厚くて場所を取るのが悩みの種だ。何かよい方法はないかと思っていた頃、ブログが人気のファッションアドバイザー、日比理子氏の法則を知った。
いわく「衣替え不要の衣類を増やすべし」。薄手のカーディガンや長袖のシャツは年中着られるため、重宝する。寒い時期はコートなどのアウターで調節する。なるほど、と思った。通年素材の服はかさばらない。何よりも季節ごとに衣類を買わなくてすみ、経済的だ。
ここで自分でもぱっとひらめいた。“2WAY”と言われる、前身頃はUネック、後身頃はVネックなどで二つの着方を楽しめる服を買うのも手だ。二つの服を一つに減らせる。
早速、薄手のカーディガンや2WAYの服を調達しようと、都内の百貨店に出かけた。だが、並んでいたのは早くも大寒の時期に着る分厚い衣類ばかり…。
百貨店が主な販路のオンワードホールディングス、レナウン、三陽商会の大手アパレルメーカーの10月発表の決算はそろって営業赤字だった。筆者は結局、求めていた服をインターネットで購入した。多様な消費者のニーズに応えられずにいる百貨店とアパレル産業の苦境を実感した秋だった。
(2019/11/14 05:00)