(2019/12/17 05:00)
「京都嵐山花灯路」が始まった。渡月橋や竹林の小径など嵐山嵯峨野地区の観光スポットが明かりで照らし出され、昼とはひと味違った風情が楽しめる。今や京都の夜の風物詩として根付いている。12月22日まで行われる。
2020年3月6日から15日は「京都・東山花灯路」だ。八坂の塔、ねねの道、清水寺や八坂神社周辺が露地あんどんなどの明かりで照らされ、思わず歩きたくなる道を演出する。
どちらも京都を代表する文化遺産や町並みが、日本情緒を感じられる陰影ある明かりに照らされ、本当に美しい。厳しいと言われる京都の夜の冷え込みなど気にならず出かけたくなってしまう。
明かりをテーマにした観光資源の創出事業として取り組まれた。日中という固定観念を持ちがちな観光に夜という新しい切り口でにぎわいをもたらした。
京都は観光を創意工夫し世界を代表する観光都市を築いてきた。暑さ寒さで減りがちな閑散期を、非公開文化財の特別公開などで盛り返したのはいい例だ。最近、京都の「観光公害」が話題だ。観光客のマナーの悪さ、交通機関の混雑など暮らしへの影響が見過ごせなくなってきた。ただ一律の規制は無粋だ。創意工夫で、京都らしい解決策を示せないものか。
(2019/12/17 05:00)