(2019/12/30 05:00)
今年も残すところ2日。新天皇即位とそれに伴う元号が変わる節目の年だった。即位の礼やパレードなど、厳粛ななかにも華やかさがあり、高揚する気持ちにもなった。すでに「令和」もすっかり定着し、平成が昔のように思えるのは不思議だ。
秋にはラグビー・ワールドカップで国中が感動を共有した。「ワンチーム」が流行語となったが、これは企業や学校で、来年も使い続けられるに違いない。
一方で、大規模な災害が日本だけでなく世界に猛威を振るった年でもあった。「未曽有の」や「100年に1度」という言葉が頻繁に聞かれた。こうした言葉だけは、来年使いたくはないが、どうもそうも言えないようだ。
米中貿易摩擦が世界を揺るがした年でもあった。「覇権」や「デカップリング」など、先鋭的で排他的な言葉が踊った。米中対立は長期戦を覚悟しなければならないようで、さらに過激な言葉の応酬を聞くことになるのか。
そして、来年はいよいよ東京五輪・パラリンピックが開催される。世界から日本に注目が集まる。「おもてなし」が日本中で繰り広げられ「感動」が世界を包む、そんな年であってほしい。来年を象徴する言葉が喜ばしいものでありますように。どうぞ良いお年を。
(2019/12/30 05:00)