(2020/1/14 05:00)
年末年始に北海道新幹線を初めて利用した。新函館北斗―東京間を往復した。片道4時間半弱の旅路だ。微々たるものだが、経営が厳しいJR北海道を応援する意味合いもある。
駅で海産物がたくさんある駅弁を買って乗り込んだ。青函トンネルを通る時には車内アナウンスの説明があった。北海道新幹線らしさを感じたのはその時くらいで、他は普通の新幹線と何ら変わりない。何度も乗るか、と言われれば考えてしまう。
北海道新幹線の乗車率は2018年度で24%と低迷。年間100億円近くの赤字が出ており、黒字化は30年度末の札幌延伸まで期待できない。JR北は東京―札幌間を所要時間4時間半で結び、航空機と対抗する考え。
移動時間で勝負が難しいなら別の価値を提供できないか。車両をビジネス仕様にしてデスクワークができるようにする。横になってマッサージや運動ができるリフレッシュルームを設ける。ミニコンサートや映画鑑賞などはどうだろうか。
札幌まで延伸しても、8割はトンネル区間で、風景はあまり楽しめないようだ。移動時の活動に価値を見いだす乗客を呼び込むことが必要だ。車両の高速化も重要だが、別の観点での取り組みにも知恵を絞ってもらいたい。
(2020/1/14 05:00)