(2020/2/7 05:00)
コンビニ経営における課題は人手不足だ。深夜の営業の継続に悩んでいる店は少なくない。
NTTデータが東京・六本木で行う無人コンビニの実験店舗を訪れた。スマートフォンや顔認証だけで入店ができ、商品を棚からとって店外に出ると自動的に決済が行われている。勝手に商品を持ち出したようでドキドキするが、とても便利だ。
もちろん裏側ではさまざまな技術が駆使されている。カメラや重量センサー、認証システムなど。これらの技術を磨き、正確に運用しながら全体のコストを下げていくのが実用化への課題だ。同社は今年から実店舗での実験を始めていく。
店舗の見学希望は引きも切らない。ある見学者が「カップルでプレゼントを選んで支払いとなると、なんとなく“気まずさ”がつきまとうが、これだと、楽しい気持ちのままで出て行けますね」と指摘したという。無人店舗というと利便性追求に話が向かいがちだが、人間の行動心理に及ぼす影響も研究すれば、新たな用途が見つかるかもしれない。
その後、会社近くのなじみのコンビニで買い物をした。店員さんが「ありがとうございました」と言ってくれ、こちらも「ありがとう」と返して店を出た。これはこれでうれしいものだ。
(2020/2/7 05:00)