(2020/3/23 05:00)
今年は5年に1度の国勢調査。1920年(大9)の第1回から満100年にあたり、令和になって初でもある。調査日の10月1日に向けて総務省は実施本部を設置。調査員募集など準備を進めている。
近年のテーマは何といってもオンライン化だ。前回の2015年は、初めて全国でパソコンやスマートフォンによる調査を導入。当初目標の20%を大きく上回る36・9%がネットで回答した。このうち3分の1がスマホ利用だった。
在宅時間が短い若者の単身世帯や、コミュニケーションをとりにくい外国人世帯が年々、増えている。また職業や家族構成を他人に知られたくない家庭もある。各世帯から調査票を回収する調査員の苦労は大きい。
今年の調査で総務省は、チャレンジ目標としてネット回答率50%を掲げた。特に回答率が低いのは高齢単身者だが、スマホの普及に伴って利用が広がることを期待している。オンライン化が進むほど集計が早くなり、調査コストも下がる。
社会が新型コロナウイルスに悩まされる昨今。ネット利用のメリットや正確な情報の重要性が改めて身にしみた。国勢調査は、あらゆる公的施策の基盤。ネット利用率の高い世界最先端の調査となるよう協力したい。
(2020/3/23 05:00)