(2020/5/11 05:00)
ある取材先の方は、普段世情に冷ややかなご子息が、環境活動家グレタ・トゥーンベリさんの行動に熱く共感している様に、環境問題への危機意識の世代間ギャップを強く感じたという。
米国のパリ協定離脱、日本の温暖化対策への強い風当たりなど、気候変動に対する政治レベルでの取り組みの遅延が指摘される。産業界も本気度を問われ、大人たちは評判が悪い。
生命保険協会が毎年実施している「企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート」。今年はESG(環境・社会・企業統治)への取り組みに焦点を当て、企業と機関投資家の態度を分析している。
ESG投融資と収益性が議論される一方で、アンケートでは、投資家の6割強がESG投融資は中長期的なリターン向上に結び付くと考えており、8割弱が気候変動をリスクとともに「機会」と認識していることが明らかになった。好循環が生まれ、取り組みが加速する環境が整いつつあるといえる。
コロナ後の「ニューノーマル」時代でも、ESG重視は続くようだ。事業継続計画を見直し、持続可能な社会実現への貢献とビジネス機会の獲得を両立すべく思考を巡らしたい。子どもたちの世代が生き生きと活躍できるように。
(2020/5/11 05:00)