(2020/5/25 05:00)
国民1人当たり10万円を給付する特別定額給付金。オンライン申請でさまざまな混乱が発生し、自治体職員が悲鳴を上げている。申請に必要なパスワードを忘れた、記入された同一世帯の居住者と住民基本台帳の情報が合致しない、本人確認書類が添付されていない…多数の不備が見つかり、そこで作業が滞っている。
自治体から金融機関に送るデータのミスで、二重払いがされたケースも。オンライン申請を中止し、郵送手続きに一本化した自治体もある。今からなら郵送の方が早く給付できるからだという。
そもそも全国民に現金を配るという前代未聞の制度。予算が成立したのも4月下旬で、自治体は十分な準備期間もなく対応させられたという気の毒な面もある。
これから申請する人は、自治体から郵送された申請書類を落ち着いて読み、金融機関の口座番号など必要事項をもれなく記入し添付書類もそろえ、不備がないようにしよう。生活にゆとりがあるなら、申請期限内で送付を遅らせてもよいかもしれない。
今回の事態で、国民も国・自治体もデジタル対応が不慣れなことがよく分かった。ならば今はアナログでやれることを考えたい。給付を切望する世帯に、一日も早く現金が届くように。
(2020/5/25 05:00)