産業春秋／外出自粛緩和

新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が全国で解除され、段階的に経済活動の再開へ取り組みが進む。外出自粛と休業要請が緩和されることで社会の活力が増すだろう。「新しい生活様式」に基づいた行動を心がけ、コロナ禍の収束を目指したい。

宣言解除に伴って経済以外にもさまざまなことが動きだす。プロ野球は６月１９日の公式戦開幕が決まった。当面は無観客試合だが、それでも心が浮き立つ気分になる。サッカー・Ｊリーグも再開の時期を探っている。

いずれは観客を入れての開催も実現しよう。段階的に日常が戻ることが実感できると、さらにその先へと感染抑止に取り組む意欲も途切れずにすむ。

東京都が示した宣言解除後の指針では当初、スポーツジムなどの屋内運動施設は早期の緩和対象から外れていた。それが一転して緩和の方向へと見直される。集団感染の事例もあるだけに慎重な意見もあったようだが、外出自粛で硬くなった体を動かすのは大いに意味がある。

スポーツは見てもよし、自ら楽しむもよしである。ひとりでも多くの人がスポーツを楽しめるよう、努力を続けたい。その先に、東京五輪・パラリンピックが完全なかたちで開催できることを信じて。