(2020/7/7 05:00)
4月、5月は企業を訪ねての取材がほとんど入らなかった。人に話を聞くことが仕事なのに、それができないのだから八方ふさがりの気分。ようやく6月からスケジュールが埋まり始めた。取材相手の表情を確かめ、間合いを取っての会話のありがたみを感じる。
一方でリモートの利便性を実感したのも事実だ。オンラインのレクチャーや記者会見。どこからでも視聴できて、質疑応答も事足りる。これまで会場に足を運んでいた労力は何だったのかと思う。
一般ビジネスの会議や打ち合わせも同様だろう。狭い部屋に居合わせることの必要性を考え直させられる。移動の時間や費用の節約、スケジュールの調整しやすさ。リモートを上手に使えば生産性を向上させられる。
スポーツやコンサートなどのリアルのイベントは、新型コロナウイルスが収束すれば人が戻ってくるだろう。ただ、むやみに参加者を増やして開催するだけの会議室にはビジネスパーソンは戻らない気がする。
では記者会見はどうあるべきか。やはり実際に開いて欲しい。生で聞く方が会見者の意図は伝わりやすい。会見前後に会見者や関係者と立ち話をする機会も貴重だ。リモートにも限界はある。
(2020/7/7 05:00)