(2020/7/16 05:00)
謎の路上芸術家バンクシーが、ロンドンの地下鉄車両に、新作を描く様子が動画サイトに投稿され、話題になっている。
バンクシー作品に頻繁に登場するネズミが、マスクをパラシュート代わりにしたり、マスクで遊んだりする様子が描かれている。投稿には「マスクをせよ、さらば与えられん」と、新約聖書の言葉をなぞらえた一文も記された。ロンドン市民は「バンクシーがマスク着用を呼びかけている」と感じたようだ。
バンクシーは新型コロナウイルス流行の中、自宅のトイレにネズミを描いて「都市封鎖」を表現したり、コロナ患者を治療する病院に、感謝の気持ちを込めた作品を贈るなど、コロナ禍ならではの作品を生み出している。
欧米の人々はマスク着用への拒否感が強く、それが感染拡大の要因の一つとも言われている。トランプ米大統領が、最近公の場でマスクをする姿を見せるなど、マスク着用の重要性は浸透しつつある。
バンクシーは「私は都市封鎖された。でもまた立ち上がる」とのメッセージも車両に残した。ロンドン交通局は、落書き防止規則を厳格に適用して、これらの作品をすべて消してしまったというが、彼の思いはしっかり伝わっただろう。
(2020/7/16 05:00)