(2020/7/23 05:00)
新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増加している。1日100人未満だった国内の感染者数は6月下旬から3ケタ台が続く。東京から周辺、さらに地方へと感染が拡がり、感染第2波の到来を指摘する声も。
治療薬やワクチン実用化のめどが立っていないことも、第2波の懸念につながっている。同じ感染症であるインフルエンザの過去の例では、第2波の方が被害は深刻だったこともあり、決して油断はできない。
インフルエンザの世界的流行は20世紀に3回、21世紀に1回起きている。「スペイン風邪」など20世紀に流行したインフルエンザは、発生した地域や感染拡大の仕方は異なるが、いずれも第2波の方が被害は大きかった。
2009年に流行した新型インフルエンザも国によって感染の波に違いがみられた。メキシコやインドでは第3波まであり、欧米各国は第2波でおさまった。幸い日本は第2波の到来がなく、死亡者数も少なかった。
学校休校を早めに実施したことや、公衆衛生意識の高さ、入浴などの生活習慣が死者数の少ない要因とされ、それは現在も変わっていない。この先も手洗い・うがい、3密の回避を心掛け、感染第2波と無縁でいたい。
(2020/7/23 05:00)