(2021/2/5 05:00)
まさに「骨折り損のくたびれ儲け」とはこのこと。政府が新型コロナウイルス感染症対策として提供した接触確認アプリ「COCOA(ココア)」。基本ソフトにグーグルの「アンドロイド」を利用するスマートフォンは、感染者との接触を検知・通知する機能が停止していたと厚生労働省が発表した。
筆者自身もアンドロイドユーザーで、ココアが提供された初日から利用し、ほぼ毎日「陽性者との接触は確認されませんでした」という表示を見て、少しほっとした気持ちにもなっていた。家族や友人にもココアの利用を勧めていた。
アプリにバグ(プログラムのエラー)はつきもの。だから修正する仕組みが付帯している。今回はアプリ改修時にテスト環境で確認したのみで、実機の検証が行われず、結果として4カ月以上不具合が放置された。
アプリ運用事業者の責任が問われるが、事業者に丸投げしていた厚労省の責任はさらに重い。国をあげてデジタル化の遅れを取り戻そうと動きだした中で、失態を重ねてしまった。
厚労省は「2月中旬に不具合を修正するので引き続き利用を」と呼びかける。機能は修復されたとしても、失った国民の信頼回復は容易ではあるまい。
(2021/2/5 05:00)
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