産業春秋／ロボテスＥＸＰＯ

大小さまざまなドローンが空を舞い、水中ロボットやレスキューロボットが、人間ができない作業を担う―。未来の話ではなく、実際にその姿を一堂に見られる。

福島ロボットテストフィールド（福島ＲＴＦ、福島県南相馬市）で、きょうから２日間「ロボテスＥＸＰＯ　２０２１」が初開催される。

福島ＲＴＦは、東日本大震災と原発事故で大きな被害を受けた福島県沿岸部を、新産業創出の場として開発する福島イノベーション・コースト構想の一環として開設した。陸・海・空の広大な敷地で、ロボットの性能評価や操縦訓練等ができる世界に類を見ない施設だ。

ロボテスＥＸＰＯは、福島ＲＴＦにとって初の大規模イベント。新型コロナ感染症対策として参加者を限定しての開催だが、それでも大企業からベンチャー、大学、研究機関と多彩な参加者が開発の成果を披露する。

無人航空機エリア・広域飛行区域、水中・水上ロボットエリア、インフラ点検・災害対応エリアと、敷地全体を使って最新技術が実際に動く様は、見る者に大きな感動を与えるだろう。イベントの模様は後日ウェブサイト上でも公開される。福島から日本の未来を担う技術が生まれることを期待したい。