産業春秋/聖火リレー

(2021/3/25 05:00)

2年前に東京五輪・パラリンピックの聖火リレーで使われるトーチを持たせてもらったことがある。断面は桜の花びらの形で、「桜ゴールド」と名付けられた美しい色味。片手で持ち高く掲げると、ずっしりと重みを感じた。

素材の一部には、東日本大震災で被災した方々が暮らした復興仮設住宅のアルミ建築廃材を再利用している。それを新幹線の製造にも使われるアルミ押出成形で継ぎ目なく仕上げた。

トーチのデザインは吉岡徳仁デザイン事務所、素材はLIXIL、トーチ筐体製造はUACJ押出加工、燃料・燃料ボンベはENEOSグローブ、燃焼機構は新富士バーナーが担当した。

日本の技術の粋を結集したトーチがきょう、福島Jヴィレッジから全国へと聖火リレーの旅に出る。新型コロナ感染拡大への配慮から、観客を制限する中でのスタートとなるが、トーチを掲げて走る聖火ランナーの姿は、感動を呼ぶだろう。

聖火は福島から栃木、群馬と進み、すべての都道府県を回る。今後のコロナ感染の状況によっては、実施スタイルが変更される制約も抱える。何とか約1万人のランナーが途切れずに受け継ぎ、7月に無事国立競技場へと聖火を届けてもらいたい。

(2021/3/25 05:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

ゴム補強繊維の接着技術

ゴム補強繊維の接着技術

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

事例で解決!SCMを成功に導く需給マネジメント

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

集まれ!設計1年生 はじめての締結設計

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

これで差がつく SOLIDWORKSモデリング実践テクニック

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン