産業春秋/海洋プラゴミ問題

(2021/4/20 05:00)

日本は領海を含む排他的経済水域の総面積が、約447万平方キロメートルに及ぶ世界第6位の海洋国家だ。その日本を含めた世界の海をむしばむプラスチックゴミ問題が、国際的に深刻さを増している。

海中に漂い、カメや大型魚がエサと間違って捕食したり、微細なマイクロプラスチックとなり、魚や貝の体内に蓄積され、人間が食べることで人体に影響を及ぼす可能性など、多くの弊害が指摘されている。

「無味無臭で見えない敵との戦いで、気がついた時には相当汚れている」。世界最高峰のヨットレース「ヴァンデ・グローブ2020」で、アジア人初の完走を遂げた白石康次郎選手は、海洋プラゴミ問題にこう警鐘を鳴らす。

白石選手は同レースの中で、海洋中のマイクロプラスチック調査研究に協力。海洋調査船などが航行しない海域のマイクロプラスチックのサンプルを採集し、帰国後、海洋研究開発機構(JAMSTEC)に提供した。

今後、同機構で分析し、海洋汚染の現状を把握した上で対策を練っていくという。白石選手は「セーリングチームとしてその一翼を担いたい」と意欲的だ。海洋国家として、日本発の海洋環境保全対策作りにつながることに期待したい。

(2021/4/20 05:00)

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