(2022/5/24 05:00)
米中対立を緩和させる材料にならないだろうか。米通商代表部(USTR)はトランプ前米政権が講じた中国製品への制裁関税について、見直す作業を始める。発動から4年経過すれば見直す規則になっていた。
米国では歴史的なインフレに見舞われ、バイデン政権は11月の中間選挙で苦戦を強いられると見られている。米産業界からは制裁撤廃による輸入インフレの是正を求める声がある。
関税上乗せは2018年7月6日に第1弾、同年8月23日に第2弾と合計4回行われた。中国も同時期に4回の報復制裁に動いている。第1弾は両国が25%の関税上乗せをそれぞれ実施していた。
中国の1―3月期の実質国内総生産(GDP)成長率は年率換算で4・8%と、政府目標の「5・5%前後」を下回る。ゼロコロナ政策が影響した。秋の共産党大会で習近平国家主席は3期目の続投を目指しており、景気を安定させておきたい。
両国による制裁関税の撤廃は、経済の面で「WIN―WIN」の関係になる。だがバイデン政権が先に中国に譲歩した形になると、中間選挙を控えた共和党の批判を浴びかねないジレンマもある。制裁撤廃は貴重な外交カードとなるのか、注目したい。
(2022/5/24 05:00)
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