(2022/6/23 05:00)
参院選が公示された22日、東京外国為替市場では一時1ドル=136円台半ばまで円安が進んだ。物価高対策が選挙の争点の一つだけに、輸入物価を押し上げる円安がさらに進めば各党の対策に有権者の視線が集まり、実効性を問われそうだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)が15日に通常の3倍となる0・75%の大幅利上げを決め、欧州中央銀行(ECB)も7月に11年ぶりの利上げに動く方針だ。日銀は異次元緩和を継続し、米欧との金利差の拡大が市場で意識されている。
問題は、米欧がどこまで利上げを進めれば、歴史的な物価高を抑制できるかだ。いつまでも利上げが継続されれば1ドル=140円台への一段の円安も懸念される。
エネルギーや食料品の高騰は、コロナ禍からの回復に伴う需要拡大だけでなく、ウクライナ情勢による供給制約が重しとなっている。主要国の金融政策だけでは解決できない点が、物価高の先行きを不透明にする。
参院選は物価高対策のほか、外交・安全保障、憲法改正などを争点に、各党が7月10日の投開票まで論戦を繰り広げる。外交・安保上の問題が世界的なインフレを誘発している現状も念頭に、各政党の公約を慎重に確認したい。
(2022/6/23 05:00)
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