(2023/12/1 17:00)
非製造業が大幅プラス
財務省が1日発表した7―9月期の法人企業統計調査によると、金融業、保険業を除く全産業の経常利益は前年同期比20・1%増の23兆7975億円と、7―9月期としては過去最大を更新した。増益は3四半期連続。経済活動がコロナ禍から脱して平時に向かう中、人流の回復で非製造業が大幅な増益となった。一方、製造業は海外経済の減速で需要が落ち込み、減益だった。
経常利益は製造業が前年同期比0・9%減の9兆5462億円と、2四半期ぶりの減益となった。パソコンやスマートフォン向けの需要の減少で情報通信機械が同60・7%減だった。海外需要の減少や前年の配当収入の反動減などで業務用機械も同41・3%減となった。
非製造業は同40・0%増の14兆2513億円で、11四半期連続の増益だった。燃料価格の下落で電気業が黒字に転じたほか、新規出店や客数の回復などで卸売業、小売業が同17・1%増となった。
設備投資(ソフトウエアを含む)は同3・4%増の12兆4079億円と、10四半期連続で増加した。製造業が同5・5%増の4兆4749億円と、10四半期連続で増加した。生産体制強化のための投資で輸送用機械が同16・8%増となった。非製造業は同2・2%増の7兆9330億円と、5四半期連続の増加となった。物品賃貸業が同39・2%増。サービス業も同12・0%増と伸びた。
売上高は同5・0%増の367兆7350億円となり、10四半期連続の増収だった。製造業が同3・5%増の111兆5050億円と、10四半期連続の増収となった。供給制約の緩和による増産で輸送用機械が同17・2%増となった。非製造業は同5・6%増の256兆2300億円と、10四半期連続の増収だった。
財務省は調査結果について「景気は緩やかに回復している状況を反映したものと考えているが、海外景気の下振れや物価上昇の影響などを今後とも注視していく」としている。
(2023/12/1 17:00)
総合1のニュース一覧
- 2023国際ロボット展/中国のロボ導入、今年3―5%増にとどまる CRIA理事長が明示(23/12/01)
- 7―9月期の法人企業統計、経常益20%増23兆円 最大更新(23/12/01)
- 大塚HD、米社を630億円で買収 女性向け健康食品拡大(23/12/01)
- ダイヤモンドエレクトリックHD、小型アンモニアエンジンに挑む 点火コイルの知見生かす(23/12/01)
- スペースX、大型宇宙船 打ち上げへ改良 宇宙旅行の夢膨らむ(23/12/01)
- 『防災心理学入門 豪雨、地震、津波に備える』著者・京都大学防災研究所教授 矢守克也氏 「分かったつもりで終わらせない」 (23/12/01)
- マテハン各社、迫る「2024問題」対応 自動化の提案続々(23/12/01)
- ニデックマシンツール、門形MCに2種追加 高重量・長尺対応(23/12/01)
- 広角/関西経済連合会会長・松本正義(下)スポーツ産業の可能性(23/12/01)
- 100年企業顕彰、経産大臣賞にホテル佐勘と坂口電熱(23/12/01)
- 産業春秋/キッシンジャー氏、バイデン大統領批判も(23/12/01)