(2024/12/11 17:00)
豪子会社も統合 海外開拓に布石
日本生命保険は11日、米国などで既存保険契約の買い取り事業を行う持ち分法適用会社のレゾリューションライフ(英領バミューダ諸島)を完全子会社化すると発表した。買収額は約1兆2000億円。併せてレゾリューションの豪州子会社と日生の豪州子会社を経営統合することも決めた。生保の内需が人口減で先細りとなる中、巨費を投じて本格的に海外ビジネスに乗り出す。
11日、都内で会見した日生の清水博社長は「世界最大の保険市場の米国に今後の海外事業の中核となる基盤を築けた」と説明し、今回の大型M&A(合併・買収)に自信を示した。
レゾリューションは米国などで他の生保が保有する既契約を買い取り、効率的な資産運用で収益を上げる「既契約受託事業」を行う。清水社長は「米国の既契約受託市場は、中長期的に緩やかな成長を継続する」と分析し、業績拡大に期待を示す。
豪州ではレゾリューションの子会社と日生傘下のMLCを統合し、数年後には合併させる予定だ。現在、豪州のシェアはMLCが5位、レゾリューションが6位に位置するが、両社の統合で3位に浮上する。「将来はトップを目指す」(清水社長)としており、人口が増加する豪州で攻勢をかける。
一方、さらなるM&Aについては「余裕はない」(同)という。当面は買収を決めたレゾリューションなどの統合プロセス(PMI)に注力する考えを示した。
(2024/12/11 17:00)
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