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ABB、フランスで最大規模の陸上給電ソリューションのターンキープロジェクトを主導

(2022/6/10)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:ABB株式会社

ABB、フランスで最大規模の陸上給電ソリューションのターンキープロジェクトを主導

- ABB、トゥーロン港でフェリーおよびクルーズ船の陸上給電接続を行うコンソーシアムを主導 - ABBの陸上給電技術により、港湾停泊中の排出ガスと騒音の削減を実現 - 将来を見据えた陸上エネルギー貯蔵システムにより、地域送配電網のエネルギー需要の変動を管理し、新たな再生可能エネルギーを利用することが可能に


年間160万人以上のフェリーやクルーズの乗客が利用するトゥーロン港は、持続可能性推進の重要な段階として、ABBの陸上給電技術を導入することを決定しました。

トゥーロン港は、街の中心部に年間約1,300隻のフェリーやクルーズ船が寄港し、ビジネスや観光における地域の魅力向上に重要な役割を担っています。同港はまた、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏(Région Sud PACA)による「煙のない寄港地」計画の中心的存在で、トゥーロン、マルセイユ、ニースの港を電化して船舶のエミッションフリー停泊を可能にすることを目指しています1。

陸上給電接続により、寄港時にディーゼル発電機を停止させることができます。 船主にとっては、よりクリーンで持続可能なエネルギーへの転換と同時に、燃料費やメンテナンスコストの削減を意味します。クルーズやフェリーの乗客、地域住民は、空気がきれいになるだけでなく、船が停泊するときに発生する騒音や振動が減るというメリットもあります。

「トゥーロンは、地中海沿岸の港で初めて全ドックに電力を供給する港となりました。これは、インテリジェントなエネルギーフローマネジメントシステムをベースに、独自のエネルギーミックスで構築された革新的なプロジェクトです。ABBやRégion Sud PACA、パートナー企業の支援により、事業活動を維持しながら、港の大気環境を大幅に改善しています。陸上給電接続により、汚染物質の排出を80%以上削減することができます。また、年間9,000時間のディーゼル船の稼働時間を節約することができます。トゥーロン市のフェリーの運航だけで、1年間に5万台の自動車が排出する硫黄排出量を削減することになります」と、Toulon Provence Méditerranée Metropolis会長のHubert Falco氏は述べています。

「技術的には、このプロジェクトは、デジタル技術を使って、相互接続された複数の電源からのエネルギーの流れを管理する、新しいインテリジェントなスマートグリッド電力網を開発しています。このインフラによって、二酸化炭素排出量を抑えながら、エネルギー効率を最適化することができます」Toulon Provence Méditerranée Metropolisの電力プロジェクトの設計者兼技術責任者のFrédéric Mestivier氏は述べています。

ABBは、このターンキープロジェクトの管理・実行を担うコンソーシアムを率いており、2023年に試運転を予定しています。ABBのソリューションは、同時に寄港するフェリー3隻分、またはクルーズ船1隻分の電力を供給することができます。船舶は、50Hzまたは60Hzの電源接続が可能です。コンソーシアムの一員として、建設会社Eiffage社が土木工事を行い、Fauché 社が機器の設置・接続を担当します。

Toulon Provence Méditerranée Metropolisが確立した革新的な設計により、ABBの機器を導入したシステムは、太陽光発電シェルターで生産された太陽光エネルギーとリチウム電池で構成されるエネルギー貯蔵システムにより、地域の電力ネットワーク(Enedis社)を通じて船舶に供給するエネルギーミックスを自動的に調整する能力を備えています。このシステムは、太陽光発電の余剰電力を貯蔵し、消費のピークを平準化するのに役立ちます。また、燃料電池など他の再生可能エネルギーが利用できるようになれば、その利用も可能になります。

ABB Marine & Portsのサービス責任者であるJyri Jusslinは、述べています。「我々は、この革新的なプロジェクトに取り組むために、Toulon Provence Méditerranée Metropolisによって選ばれたことを光栄に思っています。この機会をとらえたトゥーロン市当局を賞賛します。現在すでに存在するスマートなシステムで、より持続可能な未来への道筋をつけるものです」

2017年に発表された気候計画に基づき、2050年までにカーボンニュートラルを達成するというフランスが掲げる目標において、海運・内航船を含む持続可能な輸送は重要な役割を果たすことになります。 業界団体のインターフェリー(Interferry)2 によると、世界全体でフェリーは年間約40億人の乗客と3億7千万台の車両を輸送しています。国際海事機関では、2030年までに年間排出量を少なくとも40%、2050年までに70%削減する戦略を採っており、旅客輸送はこの目標達成を迫られているのです。

ABBは、電気輸送およびスマートポート技術のリーダーとして、陸上および船上の両方の最先端のインフラストラクチャを含む総合的な海岸接続ソリューションを提供します。ABBの陸上給電技術は、すでに世界中の50以上の港に導入され、排出量削減と持続可能な海上輸送への努力という目的をサポートしています。

ABB (ABBN: SIX Swiss Ex)は、より生産的で持続可能な未来の実現に向けて社会と産業の変革に活力を与える、世界をリードするテクノロジー企業です。ソフトウェアをエレクトリフィケーション、ロボット、オートメーション、モーションのポートフォリオに結びつけることで、ABBはテクノロジーの限界を押し広げ、パフォーマンスを新たなレベルに引き上げます。130年以上にわたる卓越した歴史を持つABBの成功は、100カ国以上、105,000人の才気あふれる従業員によって支えられています。 www.abb.com

1 https://france.representation.ec.europa.eu/projects/escales-zero-fumee-lutter-contre-pollution-de-lair-des-bateaux-de-croisiere_fr
2 https://interferry.com/ferry-industry-facts/


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