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(2023/11/14)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:NVIDIA
世界最大の化学会社は、NVIDIA ソフトウェアと GPU を活用したハイブリッド量子コンピューティングによる洞察を求めている多くの組織の 1 つです。
Michael Kuehn 氏と Davide Vodola 氏は、世界最大の化学会社のための量子コンピューティング(https://blogs.nvidia.com/blog/2021/04/12/what-is-quantum-computing/)の先駆者として新たな高みに挑戦しています。
BASF の研究者たちは、量子アルゴリズムが従来のシミュレーションでは不可能だったことを可能にすることを示しています。FeNTA は、都市廃水からの鉄などの有毒金属の除去などの応用が期待できる有望な化合物であることを実証しています。
彼らのチームは、24 量子ビット (量子コンピューターの処理エンジン) に相当するものが、この課題にどのように対処できるかを GPU 上でシミュレーションしました。
多くの企業の開発研究センターは、これを大きなマイルストーンと考えますが、彼らは作業をさらに進め、最近、NVIDIA の Eos H100 スーパーコンピューターで最初の 60 量子ビットのシミュレーションを実行するに至りました。
「これは、私たちがこれまで実行した量子アルゴリズムのシミュレーションとしては最大規模です」と Kuehn 氏は述べています。
柔軟で使いやすいソフトウェア
BASF は、CPU、GPU、量子コンピューター (QPU(https://blogs.nvidia.co.jp/2022/08/31/what-is-a-qpu/) とも呼ばれる) をプログラミングするためのプラットフォームである NVIDIA CUDA Quantum(https://developer.nvidia.com/cuda-quantum) でシミュレーションを実行しています。
Vodola 氏は、これについて次のように語ります。「非常に柔軟でユーザーフレンドリーで、比較的単純な構成要素から複雑な量子回路シミュレーションを構築できます。CUDA Quantum がなければ、このシミュレーションを実行することは不可能でしょう」
この作業には多くの重い処理が必要となるため、BASF は NVIDIA H100 Tensor コア GPU(https://www.nvidia.com/ja-jp/data-center/h100/)を使用する NVIDIA DGX Cloud(https://www.nvidia.com/ja-jp/data-center/dgx-cloud/) サービスに注目しました。
「多くのコンピューティング能力が必要ですが、NVIDIA プラットフォームは CPU ベースのハードウェアよりも大幅に高速です」と Kuehn 氏は述べています。
2 人の研究者は、2017 年に BASF の量子コンピューティング構想の立ち上げに貢献しました。チームは、化学での研究に加えて、機械学習や、物流とスケジューリングの最適化における量子コンピューティングのユースケースも開発しています。
拡大する CUDA 量子コミュニティ
他の研究グループも CUDA Quantum を使用して科学を進歩させています。
ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校では、研究者たちは素粒子の複雑な相互作用をシミュレートするために高エネルギー物理学の限界を押し広げています。彼らの研究は、基礎物理学における新たな発見を約束するものです。
「CUDA Quantum により、他の方法では不可能な量子シミュレーションが可能になります」と語るのは、ニューヨーク大学の教授でブルックヘブン国立研究所の科学者である Dmitri Kharzeev 氏です。
さらに、Hewlett Packard Labs の研究チームは、量子化学における磁気相転移を調査するために Perlmutter スーパーコンピューター(https://blogs.nvidia.co.jp/2021/05/28/nersc-perlmutter-ai-supercomputer/)を使用し、この種では最大規模のシミュレーションの1 つを行っています。この取り組みにより、従来のテクノロジではモデル化が困難な物理プロセスの重要かつ未知の詳細が明らかになる可能性があります。
Hewlett Packard Labs 主任アーキテクトである Kirk Bresniker 氏は次のように語りました。「量子コンピューターが有用な応用に向けて進歩するにつれ、高性能の古典シミュレーションが、新しい量子アルゴリズムのプロトタイピングの鍵となるでしょう。量子データのシミュレーションとそこからの学習は、量子コンピューティングの可能性を引き出すための有望な手段となります」
ヘルスケアのための量子センター
これらの取り組みは、CUDA Quantum のサポートが世界中で拡大する中で行われています。
量子プログラムを作成する新しいアプローチをすでに 400 以上の大学に導入しているイスラエルのスタートアップ企業 Classiq は、本日、イスラエル最大の教育病院であるテルアビブ スーラスキー メディカル センターに新しい研究センターを開設すると発表(https://www.classiq.io/insights/classiq-and-nvidia-announce-a-quantum-center-for-life-science-collaboration)しました。
NVIDIA の協力のもと設立されるこの研究センターは、ライフ サイエンスの専門家を育成し、将来的には医師が病気を診断したり、新薬の発見を加速するのに役立つ量子アプリケーションを作成できるようにします。
Classiq は、低レベルのタスクを自動化する量子設計ソフトウェアを作成しました。これにより、開発者は量子コンピューターの動作に関する複雑な詳細をすべて知る必要がありません。これは現在、CUDA Quantum と統合されています。
一方スイスでは、Terra Quantum が、CUDA Quantum 上で実行される、ライフ サイエンス、エネルギー、金融向けのハイブリッド量子アプリケーションを開発しています。また、フィンランドの IQM は、超伝導 QPU で CUDA Quantum を使用できるようにしています。
Gace Hopper は量子に最適
Oxford Quantum Circuits を含むいくつかの企業は、ハイブリッド量子への取り組みを強化するために NVIDIA Grace Hopper Superchip(https://www.nvidia.com/ja-jp/data-center/grace-hopper-superchip/) を使用する予定です。英国のレディングに拠点を置く Oxford Quantum は、CUDA Quantum によってプログラムされたハイブリッド QPU/GPU システムで Grace Hopper を使用しています。
Quantum Machines は、イスラエル国立量子センターが Grace Hopper Superchip を使用したシステムである NVIDIA DGX Quantum(https://www.nvidia.com/en-us/data-center/dgx-quantum/) を初めて導入すると発表しました。テルアビブに本拠を置くこのセンターは、DGX Quantum を活用して、Quantware、ORCA Computing などの量子コンピューターを稼働する予定です。
さらに、Grace Hopper は、シカゴの qBraid によって量子クラウド サービスの構築に、アムステルダムの Fermioniq によってテンソル ネットワーク アルゴリズムの開発に使用されています。
Grace Hopper の大容量の共有メモリとメモリ帯域幅により、これらのスーパーチップはメモリを大量に消費する量子シミュレーションに最適です。
NVIDIA のアクセラレーテッド ソフトウェア カタログである NGC(https://catalog.ngc.nvidia.com/orgs/nvidia/containers/cuda-quantum)、または Github(https://github.com/NVIDIA/cuda-quantum) から CUDA Quantum の最新リリースを使用して、今すぐハイブリッド量子システムのプログラミングを始めましょう。
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