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(2024/1/22)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:三菱重工業株式会社
関係者を招いた完成式典を19日に神戸造船所で実施
◆ Onet Technologies社と共同で計9基の取替用SGを受注、残り6基についても順次製造予定
◆ 特に高い安全性と信頼性が求められるSGの製造を通じ、原子力発電の安定運転に貢献
三菱重工業は、フランス電力(EDF:Electricite de France、本社:パリ)から受注したフランス国内の原子力発電所向け取替用蒸気発生器(SG:Steam Generator)3基の製造をこのほど完了し、19日にEDF関係者を招いた完成式典を当社神戸造船所(神戸市兵庫区)で行いました。EDFからは計9基の取替用SGを受注しており、残りの6基についても順次製造を進めていく予定です。
今回製造した取替用SGは、出力90万kWの加圧水型(PWR:Pressurized Water Reactor)原子力発電所向けで、国際入札の結果、当社とOnet Technologies社(注1)が共同で受注したものです。SGは、低合金鋼製の耐圧容器(注2)の内部に、耐食性の高いTT690合金(注3)製の伝熱管約4,500本が挿入されており、高さ約21m、総重量約330トンに達します。原子炉で発生させた熱を1次冷却系(原子炉系)から2次冷却系(タービン系)に伝え、水蒸気でタービンを駆動させるPWRプラントの最重要機器の1つであり、特に高い安全性と信頼性が求められることから、0.01mm単位での加工精度といった非常に高い設計・製造技術力が要求されます。
当社はフランス、ベルギー、米国などに累計31基の取替用SGを納入した実績があり、EDF向けには2005年から累計15基の取替用SGを納入するなど、原子力用機器の輸出に広範囲に取り組んでいます。EDFは、フランス国内で56基のPWRプラントを運転する世界最大級の発電事業者で、1980年代に稼働したPWRプラントについて、仏国政府方針に沿った40年超運転も見据え順次SGの取り替えを進めているところです。
カーボンニュートラル、エネルギーセキュリティの観点から、世界各国での原子力活用ニーズは高まっています。三菱重工は今後も、高い信頼性が求められる製品を、国内ならびに仏国をはじめとする海外の原子力市場へ納入することで、原子力発電の安全・安定運転に貢献していきます。また、今回の取替用SG製造を通じて、原子力発電プラントメーカーとして長年培ってきた総合技術力を次世代に継承していきます。
(注1)フランス・マルセイユに本社を置き、原子力施設に対する専門的なアフターサービスとメンテナンスを手掛ける企業で、当社とは2002年から協業しています。
(注2)低合金鋼は添加されている合金元素の量が5%以下のもので、SGは強靭な低合金鋼(マンガン・モリブデン・ニッケル鋼)を用いた耐圧容器として製造されています。
(注3)特殊熱処理により耐腐食性を高めたニッケル・クロム・鉄合金で、高温・高圧下での耐腐食性に優れたSG伝熱管の材料となります。
■三菱重工業株式会社
ウェブサイト:https://www.mhi.com/jp/
オンラインマガジン「SPECTRA」(日本語):https://spectra.mhi.com/jp
公式Twitter:@MHI_GroupJP
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