(2024/12/5 12:00)
事業継続計画(BCP)では、地震や台風などの自然災害に加えて、感染症やサイバー攻撃といった昨今多様化するリスクへの対策も求められるようになってきた。OKIが開発を進めているネットワーク監視システムは、対象となる拠点のネットワークスイッチにエッジ分析装置をつなぐだけで、拠点内の通信状態をリアルタイムで監視できる。医療機関や工場のような閉域網での利用を想定し、2025年度の商品化を目指す。
エッジ分析装置がネットワークスイッチに流れる通信情報をミラーリングし、どのようなトラフィック(送受信データ)が流れているか吸い出して分析する。拠点内にどのようなIT機器が接続されているかを可視化でき、未許可機器への接続を遮断・隔離も可能。定常状態を学習させ、通常とは異なる挙動やネットワークへの不正侵入などをいち早く検知。異常はメールやパトライトで通知する。
閉域網でのセキュリティーインシデントが増加しており、一時的なインターネットへの接続やUSBメモリー経由で感染するケースもある。現在、自社工場への設置や社外での実証実験が進行中。製造現場や医療機関だけでなく直近では金融機関からも問い合わせがあるという。
技術本部先行開発センターモビリティIoT先行開発部の八百健嗣部長は「今までネットとつながっておらず外部からの攻撃もないだろうという安全神話が成り立っていた」と指摘。一方で、最新のセキュリティー対策に追従し続けるのも難しく、簡単に後付け可能な同システムが活躍しそうだ。
(2024/12/5 12:00)
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