2、ニーズ豊富な3品産業、
災害対応、介護、農業などサービスロボットゾーン、
国際色豊かな大型フォーラムを連日開催
【ニーズ豊富な3品産業】
ロボットの新規ユーザーとしては、食品、医薬品、化粧品といったいわゆる“3品産業”も有望。製品の仕分け、箱詰めなどは労働集約型の現場が多く、自動化の余地は豊富に残されている。ロボットメーカー各社は衛生面などに配慮した3品産業向けの製品を拡充している。2015国際ロボット展でも菓子、弁当、錠剤、洗髪剤など身近な製品を対象としたデモが多く見られそうだ。
例えば食品産業では中堅・中小企業が多く、人手不足への懸念は日に日に高まっている。昨今は衛生管理の厳格化から異物混入の抑止策としてもロボットは有力なツールだ。各社は食品の高速仕分けなどが可能なパラレルリンク型ロボットのラインアップを強化し、潜在需要の取り込みを試みている。ロボットの性能をみせるだけではなく、どのように活用すべきかを明示することが求められる中、活発な提案が繰り広げられる。
【災害対応、介護、農業などサービスロボットゾーン】
災害対応ロボット、介護ロボットなどいわゆるサービスロボットの進化も今年の見どころ。農林水産省による農業現場で役立つ最新の農業ロボットの展示、農業ロボコンの実演、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)ブースを中心とした災害対応ロボットの実演、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による介護・福祉ロボットの合同展示、英国、フランス、米国、台湾などの最新サービスロボットも参加し、裾野の広いサービスロボットの活躍の場を知ることができる。
【国際色豊かな大型フォーラムを連日開催】
このほか、初日の「ロボットサミット2015」をはじめ海外から著名なロボットの開発者、技術者を招いたフォーラムが開催される。3日の「NEDOロボットフォーラム」ではお掃除ロボッット「ルンバ」を開発したiRobot社の元CEOであり、現在、人型ロボット「バクスター」を開発するRethink RoboticsのCTOであるロドニー・ブルックス氏が登壇するなども見逃せない。5日の「インターナショナルロボットハイスクール2015」では、国内外の高校生が最新ロボットを会場で学ぶ課題に沿って発表する。
このように今年の国際ロボット展は話題が豊富。どんな仕事に従事している方や学生さんでも、新時代を考えるヒントとなりそうだ。来場はWEBでの事前登録、もしくは招待券持参者は無料になる(当日入場は1000円)ので、事前登録や招待券を持ってくることをぜひお忘れなく。
日刊工業新聞社 企画部
(オンライン編集チーム)