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[ 科学技術・大学 ]
(2016/3/22 05:00)
京都大学大学院人間・環境学研究科の田村類教授らの研究グループは、有機化合物と界面活性剤を組み合わせた磁性を持つナノサイズ(ナノは10億分の1)の微粒子を作製した。粒径は70ナノメートルで、ヒトの体内でも分解せずに構造が安定している。がん細胞に薬を届ける薬物送達システム(DDS)に応用できる技術として実用化が期待される。
有機化合物には磁性を持つ「ニトロキシドラジカル」を用いた。界面活性剤と、溶媒に溶かしたニトロキシドラジカルを同じ比率で水に入れ、超音波を照射してかき混ぜ分散溶液にした。約90度Cに加熱すると、界面活性剤とニトロキシドラジカルの分子が自己集合し、交互に規則正しく組み合わさったナノ微粒子を構成した。
この微粒子は、外側が親水性の界面活性剤、内側が疎水性のニトロキシドラジカルで構成される。ニトロキシドラジカルは毒性が低く体内に投与できる物質だが、体内のビタミンCによって分...
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(2016/3/22 05:00)
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- 京都大学は、有機化合物と界面活性剤を組み合わせた磁性を持つ粒径は70ナノメートルの微粒子を作製した。ヒトがん細胞に薬を届ける薬物送達システム(DDS)への応用が期待されそうだ。